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2022年10月12日水曜日

草加市長へのeメール 放課後子供教室のアルコール消毒液

放課後子供教室で使われていたサイキョウ・ファーマの「HAND GEL」の画像 放課後子ども教室のアルコール消毒液(サイキョウ・ファーマの「HAND GEL」)について、2021年12月26日、草加市長へのeメールを使って2つの質問と1つの提案をしました。

2021年12月28日、草加市役所 小中 一郎 子ども育成課長から、この2つの質問と1つの提案について回答がありました。以下は、その質問、提案、回答です。右の画像は、サイキョウ・ファーマの「HAND GEL」。

2021年12月26日の草加市長へのeメールの内容

初めに。消費者庁は2020年5月19日、アルコールを主成分とするハンドジェルにおける配合割合が大幅に表示を下回っていたとして、景品表示法に係る措置命令を行いました。厚生労働省は、アルコール濃度70%以上の製品を推奨しています。

2020年11月から、放課後子供教室で児童が使っているアルコール消毒液は、株式会社サイキョウ・ファーマの「HAND GEL」という商品です。

サイキョウ・ファーマの商品の成分表にはエタノールと書いてありますが、濃度が表示されていません。製品の製造は外部の工場に委託しています。小学校本体のアルコール消毒液は、液体のものを使っていますが、放課後子供教室では、GELタイプのものを使っています。GELタイプのものは、その粘性のために、目に入った時洗い流しにくいという欠点があります。実際、低学年の児童は、手のひらを振って、早く乾かそうとするので、消毒液が飛散しました。

2つの質問

  1. どういう理由で、この製品を採用したのですか。(値段・使いやすさ等)
  2. 採用を決定したのは、部・課・係等、どのレベルですか。

1つの提案

1月からは、濃度が表示されている液状のものを使うようにして下さい。

追記

現在、この製品は販売されていません。

2021年12月28日の草加市長へのeメールの回答

草成第350号 令和3年(2021年)12月28日
○○様子ども育成課長 小中 一郎

草加市放課後子供教室のアルコール消毒液について(回答)

質問への回答

  1. 採用の理由については、『回答なし』
  2. 採用を決定した部署については、『現在、各教室で使用しているジェルタイプの商品は、アルコールが品薄状態であった令和2年度(2020年度)に、一定数の確保が可能であったため、子ども育成課として組織的に検討し、購入したものです。』

1月からは、濃度が表示されている液状のものを使うという提案への回答

『当課といたしましては、この既存のジェルタイプを使い切ったのち、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)に順次変更していく予定でございましたが、いただいたご意見を放課後子ども教室で共有し、改めて導入時期を検討してまいりたいと思います。なお、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)は、濃度表示がありませんので、あらかじめご了承ください。』

【問合せ先】草加市子ども未来部子ども育成課子ども教室係 松本

回答の疑問

質問への回答

  1. サイキョウ・ファーマの製品採用の理由については、『回答なし』

    「アルコール消毒液が品薄状態であった為」と、書きたいのが本音でしょう。

  2. 採用を決定した部署については、『現在、各教室で使用しているジェルタイプの商品は、アルコールが品薄状態であった令和2年度(2020年度)に、一定数の確保が可能であったため、子ども育成課として組織的に検討し、購入したものです。』

    しかし、「アルコール消毒液についての事実経過」で述べるように、子ども育成課がサイキョウ・ファーマの「HAND GEL」を購入した2020年の9月の時点では、品薄状態ではなかったのです。

    組織的に検討しておいて、『液体タイプ(ハンドスキッシュEX)に順次変更していく予定』という事は、最初の組織的検討が無謀な決定であったという事になります。

1月からは、濃度が表示されている液状のものを使うという提案への回答

『当課といたしましては、この既存のジェルタイプを使い切ったのち、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)に順次変更していく予定でございましたが、いただいたご意見を放課後子ども教室で共有し、改めて導入時期を検討してまいりたいと思います。なお、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)は、濃度表示がありませんので、あらかじめご了承ください。』

「濃度が表示されているものを使う」というのは、妥当な提案ですが、濃度表示がないハンドスキッシュEXを使うというのは、どういう事なんでしょう。

国民生活センターのHPより
新型コロナウイルスに関連した相談のうち、除菌や消毒等を目的とするアルコール含有商品について、「商品にアルコール濃度の表示がない」、「濃度が表示されているが本当だろうか」などといった商品の安全・品質や表示に関する相談情報が、2019年12月以降の約8カ月(2020年7月31日までの登録分)で689件寄せられています。

賢い消費者は、消毒液のアルコール濃度に関心を持っています。ワクチンでも、有効成分の濃度がどれくらいあるかが問題になります。

アルコール消毒液についての事実経過

  1. 2020年8月29日をもって、マスク及びアルコール消毒製品の転売規制は解除されました。この政令は2020年8月25日に閣議決定されたものです。「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定 2020年8月25日
    閣議決定には、相当の準備が必要ですから、「既に市場で入手できる状況になっている」という判断は、8月20日~24日の間にされたと思われます。

    アルコール消毒製品の転売規制解除(経済産業省HP)より。アルコール消毒液は、5月から7月にかけて、昨年月平均の約6倍の約600万L程度の生産を継続し、今後も増産予定。(下の画像)経済産業省HP アルコール消毒製品の転売規制解除

    子ども育成課がサイキョウ・ファーマの「HAND GEL」を購入したのは、2020年の9月3日ですから、品薄状態ではなかったのです。

  2. 2020年10月15日、放課後子ども教室 再開。サイキョウ・ファーマの「HAND GEL」は、配布されなかった。
  3. 2020年11月、サイキョウ・ファーマの「HAND GEL」が配布された。アルコール濃度が国の基準を満たさないハンドスキッシュEXの画像
  4. 2021年11月9日、子ども育成課が花王の「ハンドスキッシュEXを購入。
  5. 2022年1月13日(木)、花王の「ハンドスキッシュEX」配布。
  6. 2022年1月14日、放課後子ども教室 閉鎖。