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2022年10月15日土曜日

草加市長へのeメール 草加市放課後子供教室と運営委員会

放課後子ども教室のアルコール消毒液(目に入ると危険なジェルタイプと低アルコール濃度の液体タイプ)について、2022年6月22日、草加市長へのeメールを使って4つの質問と1つの提案をしました。2022年7月5日、草加市役所 小中 一郎 子ども育成課長から、この4つの質問と1つの提案について回答がありました。以下は、その質問、提案、回答です。

草加市長へのeメールで児童・保護者に説明する提案の例

草加市長へのeメールでの提案の画像(児童・保護者用) 「この製品は、アルコール濃度が国の基準を下回るので、消毒時間を倍の1分にする。目に入らないように注意すること。万一、目に入った時は、すぐに水またはぬるま湯で洗うこと。症状が重いときは眼科医の診療を受けること。」

草加市長へのeメールの内容

テーマ 草加市の放課後子供教室のアルコール消毒液と草加市放課後子ども教室推進事業実施要綱で規定する運営委員会の対応について

令和3年草成第350号の子ども育成課の文章には以下のように書いてありました。

『現在、各教室で使用しているジェルタイプの商品は、アルコールが品薄状態であった令和2年度(2020年度)に、一定数の確保が可能であったため、子ども育成課として組織的に検討し、購入したものです。 また、当課といたしましては、この既存のジェルタイプを使い切ったのち、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)に順次変更していく予定でございましたが、(中略)なお、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)は、濃度表示がありませんので、あらかじめご了承ください。』

ジェルタイプの消毒液と液体タイプの消毒液 この回答には、ジェルタイプ(SPアルコールハンドジェルS 500mL サイキョウ・ファーマ社)からハンドスキッシュEXへ変更する理由が書いてありませんが、ジェルタイプに何らかの不都合があったからと、推察します。

あるいは、2021年12月28日時点では、SPアルコールハンドジェルS 500mLは、販売中止になっていたからかもしれません。販売中止になった原因は、「液体とジェルタイプの除菌・消毒・手指洗浄用アルコールのエタノール濃度(発表情報)国民生活センター(2020年10月16日:更新)」に

『【商品にアルコール濃度の表示がない】、【濃度が表示されているが本当だろうか】などといった商品の安全・品質や表示に関する相談情報が、2019年12月以降の約8カ月で689件寄せられています。商品テストの結果、商品本体の表示等に問題がみられるものがありました。そのほかにも、消費者庁では2020年5月19日、アルコールを主成分とするとされるハンドジェルにおける配合割合が大幅に表示を下回っていたとして、景品表示法に係る措置命令が行われました。』

と書かれた点だと推察されます。

2020年秋には、全国的に【商品にアルコール濃度の表示がない】、【濃度が表示されているが本当だろうか】という問題が認識されていたにも関わらず、子ども育成課は、2021年10月から2022年1月にかけて、4回にわたり、ハンドスキッシュEXを購入しています。

この変更により、2022年1月13日、ハンドスキッシュEX800mL2本が放課後子ども教室ハッピーに届けられました。翌1月14日からコロナ感染拡大の為、草加市全域の放課後子ども教室が中止となりました。2022年6月9日、放課後子ども教室が再開されました。しかし、ハンドスキッシュEX800mL2本は、何者かによって持ち運ばれ、なくなっていました。代わりに、業務用ハンドスキッシュEX4.5Lが置いてありました。結果、新田小学校西校舎前の階段脇に半年近く、ハンドスキッシュEX4.5Lが放置されていています。このハンドスキッシュEX4.5Lは、詰め替え用なので、漏斗なしでは、用をなさないのです(放課後子ども教室ハッピーに、漏斗はありませんでした)。ちなみに、ハンドスキッシュEX4.5Lも、国の基準:アルコール濃度70%~95%を満たしていません。

2021年12月26日の市長へのEメールで、「2021年1月からは、濃度が表示されている液状のものを使うようにして下さい。」と提案しましたが、子ども育成課の回答は『なお、液体タイプ(ハンドスキッシュEX)は、濃度表示がありませんので、あらかじめご了承ください。』というものでした。そこで、花王のHPで確認したところ、ハンドスキッシュEXのアルコール濃度は、65%で、国の基準を満たしていない事実が判明しました。

埼玉県のHP「消毒・除菌用アルコール製品のエタノール濃度について-埼玉県」には、『医薬品や医薬部外品は医薬品医療機器等法に基づき、有効成分の濃度が定められており、厚生労働大臣が品質・有効性及び安全性を確認しています。消毒や除菌目的でアルコール製品を使用する場合は、濃度が70%~95%の製品を使用しましょう。』と書いてあります。

上記の経過を踏まえた上で、以下の3つの質問をします。

4つの質問

  1. ジェルタイプからハンドスキッシュEXへ変更した理由。(ジェルタイプが不都合だった理由)
  2. ハンドスキッシュEX4.5Lの用途は何ですか。
  3. ハンドスキッシュEXは国(埼玉県)の基準:アルコール濃度70%~95%を満たしていないのに、ハンドスキッシュEXへ変更したのは、何故ですか。
  4. 草加市放課後子ども教室推進事業実施要綱には『第9条 2 運営委員会は、次に掲げる事項を所掌する。(2) 安全管理方策の調査及び検討』と書いてあります。この運営委員会は「SPアルコールハンドジェルSの採用、ならびに、ハンドスキッシュEXへの変更に関わっていますか。

1つの提案

仮に今後も、ハンドスキッシュEXを使い続けるのであれば、「この製品は、アルコール濃度が国の基準を下回るので、消毒時間を倍の1分にする。目に入らないように注意すること。万一、目に入った時は、すぐに水またはぬるま湯で洗うこと。症状が重いときは眼科医の診療を受けること。」等を、児童・保護者・児童サポーターに説明すべきだと思います。この注意書きは、「花王|製品情報|ハンドスキッシュEX」に書いてあります。

草加市長へのeメールの回答

草成第216号 令和4年(2022年)7月5日
○○様子ども育成課長 小中 一郎

草加市の放課後子供教室のアルコール消毒液と草加市放課後子ども教室推進事業実施要綱で規定する運営委員会の対応について(回答)

質問への回答

  1. 「ジェルタイプからハンドスキッシュEXへ変更した理由」についてですが、有効性や価格、購入の容易さを考慮し、ハンドスキッシュEXに変更しました。
  2. 「ハンドスキッシュEX4.5Lの用途」についてですが、ハンドスキッシュEX本体の詰替え用として、購入しました。
  3. 「ハンドスキッシュEXは国(埼玉県)の基準:アルコール濃度70%~95%を満たしていないのに、ハンドスキッシュEXへ変更した理由」ですが、国の基準では、60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告もあることから、当該商品につきましても、有効と判断し、購入したものです。
  4. 「SPアルコールハンドジェルSの採用、ハンドスキッシュEXへの変更に草加市放課後子ども教室運営委員会が関わっているか。」についてですが、感染症対策全般については説明しておりますが、当該商品の採用及び変更には関わっておりません。

児童・保護者に説明する提案への回答

ご提案内容に関しましては、当該商品の使用方法をコーディネーター連絡会等で改めて周知するか検討してまいります。

回答に対する疑問

質問への回答に対する疑問

  1. 『有効性や価格、購入の容易さを考慮し、ハンドスキッシュEXに変更しました。』

    • 有効性。花王のHPには、『ハンドスキッシュEXのアルコール濃度は、65%』と、書かれています。国の基準を満たしていないので、有効性は低いのです。
    • 購入の容易さ。ハンドスキッシュEXは、草加市金明町にあるカノウ文具で購入しています。カノウ文具は。市役所から直線距離で3kmの所にあり、購入し易いとは言えません。また、文具店ですから、医薬品を購入する店としては不適です。
  2. 『ハンドスキッシュEX本体の詰替え用として、ハンドスキッシュEX4.5Lを購入しました。』

    前述したように、ハンドスキッシュEX4.5Lは、新田小学校西校舎前の階段脇に半年近く、放置されていていました。詰替え用として使われた痕跡はありません。現在は、新田小学校にはなく、おそらく草加市役所第2庁舎の倉庫に保管されているはずでず。

  3. 『国の基準では、60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告もあることから、当該商品につきましても、有効と判断し、購入したものです。』

    新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について|厚生労働省 70%以上のエタノールが入手困難な場合に書いてあること
    濃度70%以上95%以下のエタノールを用いて、よくすりこみます。60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません。

    子ども育成課がハンドスキッシュEXを購入した2021年11月から現在に至るまで、70%以上のエタノールが入手困難な場合という状況はありません。

  4. 『感染症対策全般については説明しておりますが、当該商品の採用及び変更に運営委員会は関わっておりません。』

    『第9条 2 運営委員会は、次に掲げる事項を所掌する。(2) 安全管理方策の調査及び検討』と、なっています。運営委員会は、児童のコロナ感染対策に関して検討していないのです。

    運営委員会で2022年8月26日、2021年度事業実績報告が議論されました。

    運営委員会の会議録によると、委員長は二人いるようです。

    山水委員長】『放課後子ども教室の開催には、感染防止対策が必須となっており、令和4年度に6月から開催することができて良かった。【本多委員長】意見等無いようなので、市の提案した「令和3年度事業実績報告」に関して、承認してよろしいか。【各委員】異議なし。』

    運営委員会がコロナ感染対策の要であるアルコール消毒液について議論しない理由。

    • アルコール消毒液のエタノール濃度に関して、国の基準があるという事を知らない。知っていれば、子ども育成課に、どのような製品を使っているか聞くはず。世間は、エタノール濃度に問題意識を持っています。
    • 子ども育成課は、消毒液が国の基準を満たしていない事を当然知っています。しかし、それを言ったら運営委員会で追及されます。よって、それを隠しコロナが収束するのを待っているのでしょう。

    ちなみに、運営委員会の委員は、1回2時間弱の出席で、7000円の手当てをもらいます。

児童・保護者に説明する提案への回答に対する疑問

『当該商品の使用方法をコーディネーター連絡会等で改めて周知するか検討してまいります。』

運営委員会で配布された資料によると、コーディネーター連絡会は月1回行われます。連絡会で周知したのなら、コーディネーターは児童サポーターに連絡するはずですが、連絡はありません。

そもそも、コーディネーター連絡会は、子ども育成課がコーディネーターに上意下達するものです。連絡協議会では、ありません。子ども育成課のみならず、行政組織には、戦前のやり方を継承しる所が少なくありません。