右の画像は、放課後子ども教室ハッピーで、2022年7月でも使われているサイキョウ・ファーマ社のHAND GEL消毒液(ジェルタイプ)です。ジェルタイプのものは、グリセリンが配合されている為、粘性が高く、目に入った時、洗い流しにくいので危険です。
放課後子ども教室ハッピーのサイキョウ・ファーマ社HAND GEL
公文書公開請求で開示された草成第154号に添付されていた資料(納品書)によると、子ども育成課は、サイキョウ・ファーマ社のHAND GEL(500mL)を2020年9月までに、16本購入しています。放課後子ども教室は草加市内に21あるので、16本では足りません。
HAND GELの販売停止
納品書では、この消毒液の名前は「SP アルコールハンドジェルS」と、なっています。画像では「HAND GEL」と、なっています。
そこで、「サイキョウ・ファーマ SP アルコールハンドジェルS」「サイキョウ・ファーマ HAND GEL」を検索してみると、見つかるのは、『エタッシュ ハンド消毒ジェル』と『エタッシュ アルコール 手指消毒ジェル』です。
サイキョウ・ファーマのHPでジェルタイプのものは、『エタッシュハンド消毒ジェルb』だけです。つまり、右の画像のものは見つからず、販売停止となっています。
なお、「SP アルコールハンドジェル」の「SP」は、Saikyo Pharmaの略で(Pharmaは製薬会社という意味)、specialの略では、ありません。
販売停止の理由
販売中止になった原因は国民生活センターのHP。上の画像のHAND GEL本体には、アルコール濃度の表示がありません。また、サイキョウ・ファーマのHPに、この商品に関する情報はないので、HAND GELのアルコール濃度は不明です。
「液体とジェルタイプの除菌・消毒・手指洗浄用アルコールのエタノール濃度(発表情報)国民生活センター(2020年10月16日:更新)」に 『【商品にアルコール濃度の表示がない】、【濃度が表示されているが本当だろうか】などといった商品の安全・品質や表示に関する相談情報が、2019年12月以降の約8カ月で689件寄せられています。商品テストの結果、商品本体の表示等に問題がみられるものがありました。そのほかにも、消費者庁では2020年5月19日、アルコールを主成分とするとされるハンドジェルにおける配合割合が大幅に表示を下回っていたとして、景品表示法に係る措置命令が行われました。』と書かれています。
販売停止後のサイキョウ・ファーマ社のインチキなエタノール濃度
HAND GELが販売停止になった後、サイキョウ・ファーマ社のジェル消毒液は全てに、「エタッシュ」という名前がついています。サイキョウ・ファーマ社のHPの製品情報には、「本品100mL中 日本薬局方消毒用エタノール83mL(エタノール76.9~81.4vol%)」と、書かれています。
一見すると、エタノール76.9~81.4vol%ですから、国の基準70%~95%を満たしているようです。しかし、エタノール76.9~81.4vol%が100mL中に83mL含まれるという事ですから、「エタッシュ」100mL中に含まれるエタノールは、76.9×0.83~81.4×0.83=63.827~67.562vol%となり、国の基準を満たしていません。
「本品100mL中 日本薬局方消毒用エタノール83mL(エタノール76.9~81.4vol%)」という表現は、虚偽とは言えないものの、誤解を誘う表現です。サイキョウ・ファーマ社は、医薬品の製造販売をしている会社ですから、その点は判っているはずで、意図的に誤解を誘う表現を使っていると思います。
HAND GELの使用をやめるべき理由
放課後子ども教室ハッピーは、以下の理由で、サイキョウ・ファーマ社のHAND GELの使用をやめるべきです。
- HAND GELは、グリセリンが配合されている為、危険。
- 販売停止となっているHAND GELは、何らかの不具合がある。
- 「エタッシュ」が国のアルコール濃度の基準を満たしていない事は、HAND GELも国の基準を満たしていない事を意味する。
- サイキョウ・ファーマ社のHPは、意図的に誤解を誘う表現を使っているので、信用できない。
放課後子ども教室ハッピーの代替えアルコール消毒液
HAND GELの使用をやめるには、代わりの消毒液を決めなければいけません。ところが、それが既に決められています。ハンドスキッシュEXというアルコール消毒液です。ジェルタイプではなく液体タイプですが、この消毒液も国のアルコール濃度の基準を満たしていません。この決定も覆さなくては、いけません。